
【桂枝(ケイシ)の生薬情報】
【生薬名】
桂枝(ケイシ)
【基 原】
クスノキ科 Lauraceae 桂樹 Cinnamomum cassia Blume (ケイ)の若枝を乾燥したもの。
【性 味】
味は辛・甘、性は温。(帰経:心・肺・膀胱経)
【主成分】
主に cinnamic aldehide C9H8O ・ cinnamyl ethyl acetate などを含む cineol
【臨床応用】
生薬分類は、辛温解表薬。中薬の効能は発汗解表、温通通陽。外感風寒による頭痛、発熱、悪寒の症状や、風寒湿痺、特に肩や上肢の関節痛(関節リウマチ、神経痛など)に対して用いる。温通通陽の効能があるので、心脾陽虚による陽気不行、水湿内停の痰飲証や、胸痺による胸痛、心悸、脈結代証に用いる。経寒オ滞による経閉、痛経にも使用できる。
【用 量】
3〜9g
【コメント】
辛温助熱の薬で傷陰、動血を起こしやすいため、温熱病、陰虚陽盛、血熱による出血証に対して禁忌である。
※取り扱い上の注意
1.天然物(生薬)の性質上吸湿しやすいものがありますので、保存には十分ご注意ください。保存が悪いとカビ、虫害等の発生する原因になることがあります。
2.特に開封後は、湿気を避け、直射日光の当たらない涼しい場所に保管してください。
3.本品には品質保持の目的で窒素ガス(不活性ガス)を封入しております。生薬の特質に応じて、脱酸素剤又は乾燥剤を封入している場合がございますので、一緒に煎じたり、食べたりしないようにご注意ください。
※上記内容は情報として掲載しております。
【桂枝(ケイシ)を使用している漢方処方】
安中散、温経湯、黄耆建中湯、葛根湯、葛根湯加川きゅう辛夷、桂枝加芍薬湯、桂枝加竜骨牡蠣湯、桂枝茯苓丸、牛車腎気丸、五積散、五苓散、柴胡桂枝湯、柴胡桂枝乾姜湯、柴胡加竜骨牡蛎湯、十全大補湯、小建中湯、小青竜湯、桃核承気湯、人参養栄湯、八味地黄丸、麻黄湯、よく苡仁湯、苓桂朮甘湯など