
【五倍子(ゴバイシ)の生薬情報】
【生薬名】
五倍子(ゴバイシ)
【基 原】
ウルシ科 Anacardiaceae 塩膚木 Rhus chinensis Mill. (ヌルデ)の葉上の角倍を乾燥したもの、あるいは青麩揚 Rhus potaninii Maxim. の葉上の角倍を乾燥したもの(肚倍あるいは杜倍といい、タンニンの含量が多く・質がよい)。角倍とは、ヌルデミミフシムシが植物の葉を刺激してできた嚢状の寄生物である。
【性 味】
味は酸・鹹、性は寒。(帰経:肺・腎・大腸経)
【主成分】
gallantannin を50〜80%含む。ほかに少量の gallic acid ・脂肪・樹脂を含む。
【臨床応用】
生薬分類は、収渋薬。中薬の効能は斂肺降火、渋精縮尿、斂汗生津、固渋止血。慢性下痢に用いる。虚寒あるいは気滞による上腹部の腸痛、嘔吐、食欲不振などに用いる。五倍子の煎液を局所に外用して洗浄すると、皮膚炎などに効果がある。
【用 量】
1.5〜9g、外用適宜。
※取り扱い上の注意
1.天然物(生薬)の性質上吸湿しやすいものがありますので、保存には十分ご注意ください。保存が悪いとカビ、虫害等の発生する原因になることがあります。
2.特に開封後は、湿気を避け、直射日光の当たらない涼しい場所に保管してください。
3.本品には品質保持の目的で窒素ガス(不活性ガス)を封入しております。生薬の特質に応じて、脱酸素剤又は乾燥剤を封入している場合がございますので、一緒に煎じたり、食べたりしないようにご注意ください。
※上記内容は情報として掲載しております。